東京大学理学部教授、地震学の権威であるロバート・ゲラーのツイッター(Twitter)での熊本地震に関するつぶやきをまとめました。著書「日本人は知らない「地震予知」の正体(双葉社)」は有名です。今回、ゲラーのつぶやきは熊本地震が発生してからツイッターではかなりリツイートされている注目の情報になります。ゲラーは地震に関して日本でも発言力随一の専門家といえるでしょう。
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Contents
- 1 福島のメルトダウン報道をおもいだせ!
- 2 客観的な基準は皆無だ!
- 3 ゲラー、中部大学武田教授の番組に出演!
- 4 誰によって予知されているのかが重要だ!
- 5 国民の過剰な期待を誘発した一部の研究者は問題!
- 6 地震学は固体地球物理学の1分野に過ぎない!
- 7 政府出版の資料集にゲラーの小論文が掲載された
- 8 「前震」と「本震」について
- 9 気象庁の地震予知情報課の存在意義
- 10 地震発生は極めて非線型現象
- 11 ハザードマップに対しての中立的見解
- 12 予測はあくまで予測ってことだ!
- 13 狼少年はダメよ?
- 14 スマホの利用に関してはインフラの整備と同じと考えるべき
- 15 10年間に1度ぐらいM7地震は日本のどこかで発生
- 16 地震後言って・・・?
福島のメルトダウン報道をおもいだせ!
NHKの局アナと某御用地震学者は「地震の予測は”難しい”」と口を揃える。
「難しい」とまで言えるようになったが、後千年ぐらいすれば「できない」と報道するかも。
NHKの福島のメルトダウン報道を思い出すんだ。
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月16日
これは地震の予知は学術的にはっきりと「不可能だ」と言い切っているゲラーのスタンスを明示したツイートですね。さすがです。国内でも随一の地震学の権威がこう言い切ることで、「予言は無意味だった」と皮肉ったり、「予知ははずれたじゃないか」と指摘するコメンテーターを、同業者といっしょになって一蹴するわけです。えらいですよね。
客観的な基準は皆無だ!
阪神大震災後、東日本大震災後。。。。。地震が発生する度に、「活動期に入った」と偉そうにいう人(御用学者でも、素人でも)がいるが、知っている限り、客観的な基準は皆無だ。
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月16日
これはおどろきですね。専門家が基準など知らないというのなら、完全にそんなものは「ない」ということになります。たしかに活動期という言い方はテレビでも民放の一部の評論家だけがつかう表現のような気がします。
ゲラー、中部大学武田教授の番組に出演!
★緊急出演!ロバート・ゲラー博士★4/18月20時 武田邦彦『現代のコペルニクス』なぜ、熊本に地震が起こったのか?【ニコ生】#nicoch2620 https://t.co/BfoisAuMmv【YouTube】https://t.co/qai8NdRLYl @rjgeller
— DHCシアター (@Theater_TV) 2016年4月16日
こちら、中部大学工学博士武田教授の人気レギュラー番組を収録現場から生放送したものです。ゲラーが出演しました。配信は、Youtubeとライブストリームです。興味のある方は視聴してみてください。いろいろ学べます。
誰によって予知されているのかが重要だ!
NNNの朝の情報番組は「M7首都直下地震」が30年以内に発生する確率は70%”とされている”と報道した。
だが、誰によって”されている”のか、その根拠は何か、を省略すべきでない。70%云々は無意味で、政府の間違った予測モデルによる。
むろん、首都圏直下有り得るが、熊本直下も。
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月16日
NNNの朝の情報番組でそんなこと言ってたんですね。確かに情報元がどこの誰なのかは非常に大事です。普段論文の執筆などで参考文献を表記するのが習慣になっているゲラーだからこその発言ですね。無論、情報を享受するわたしたちにも、その情報がいったい誰からのものなのかに着目することはたいへん重要ですね。情報化社会においてはなおさらです。
国民の過剰な期待を誘発した一部の研究者は問題!
一部の人は地震学者に対して「予知できないならばお前は要らない!」、という。本来、これは毛沢東の文化対革命並の乱暴な勘違い。だが、50年前より一部の研究者は”予知”を打ち出の小槌”として、国民の過剰な期待を誘発した。地震学界はその総括・けじめを行うべき。 @rjgeller
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月15日
”予知”は地震学者の”打ち出の小槌”ではないということですね。これは他の一部の地震学者に対しての忠告ですね。もっと言ってしまえば「あなたたちのせいで私たち正統派地震学者は甚だ迷惑しているんだ!」というコメントです。
地震学は固体地球物理学の1分野に過ぎない!
地震学は固体地球物理学の1分野。基礎は地震発生のメカニズムと地球内部構造を理解すること。応用は資源探査(油田開発などのため)と防災・減災(ビルの耐震基準決定の情報提供など)。研究の一環として、地震発生は確率過程で、正確な予知はできないと分かってきた。お気に入らないなら仕方ない。
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月15日
「過ぎない」という言い方は言いすぎかもしれませんが、とにかく地震学は地震を予言・予知するものではないということをゲラーは言いたいのでしょう。これ、資源探査にかかわる仕事をしている人からすればすごくうなずける話です。学問というものは、何に役立つのかと、従事する人が何を調べたいのかを把握することが重要です。
そういえばわが家には防災セットがなかった!という人はこちらへどうぞ!!
政府出版の資料集にゲラーの小論文が掲載された
去年は政府の地震調査推進本部の20周年だった。政府出版の資料集に私の小論文(かなり批判的)は掲載された。https://t.co/7su1tSqANQ
(資料集全体は以下にあるが、丁度今接続はし難い)https://t.co/p8EKWHOCJ3— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月15日
地震調査推進本部というものが政府にはあるんですね。批判的というのはどの程度のものなのでしょうか。非常に興味深いですね。
「前震」と「本震」について
「前震」と「本震」は事後に指定する。前もって区別できない。
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月15日
他にもいろいろありますよね。「予兆」とか「余震」とかはどうなんでしょうか。地震があるたびに気になるワードですよね。
気象庁の地震予知情報課の存在意義
地震予知ができないのに、気象庁に地震予知情報課がある。
理解できないのは僕だけでしょうか?https://t.co/1OTRhzv9u6— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月15日
皮肉的なツイートですね。でも専門家がいうと非常に説得力のある話です。地震予知はできないのに地震予知情報課というものがなぜあるのだ!ということですね。
地震発生は極めて非線型現象
物理学者寺田寅彦は1世紀も前に、地震発生が極めて非線型現象であること、「信憑すべき実用的の[地震の]予報は不可能に近し」、と述べた。
今日生きているならば、NHKは寺田の意見を報道するはずがない(笑)。
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月15日
これはつまり、前もってわかっているデータからは、ピンポイントで地震が発生する場所を特定できないということですね。おそらく数字を入手したりデータを解析したりというのは非常に高度なレベルでできるようになっているんです。予知データも作成可能なんです。でもだからといって実際に地震が起こるかというとそれはまったく別の話ということですよね。まったくその通りです。
ハザードマップに対しての中立的見解
仮説提案者(政府)は”外れマップ”を公表時に”採点基準”を公表しません。従って、客観性欠ける事後評価になります。全ての活断層を少し赤くするが、”特に危険”と言わないならば私はそれを”外れ”と評価します。 https://t.co/BqD37BLpXp
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月15日
なるほどという感じですよね。これってひとつ上の話題に重なりますよね。「非線型現象」ってところです。
予測はあくまで予測ってことだ!
政府の地震動予測地図(ハザードマップでなく、外れマップと呼ぶべき)は熊本の地震も外れた。 pic.twitter.com/f0Gv49tILA
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月14日
これ、もうそれこそ全地球的規模で考えるしかないってことですよね。地震学は固体地球物理学のひとつって話です。地球内部構造の理解が地震学の目的のひとつであるならば、ウラを返せばそれ以上の理解は未だ不可能だということです。ブラックホールのことが完全に理解できていないのに四次元空間のことを想像するのは困難ということと同じですよね。
狼少年はダメよ?
熊本に地震が発生すると、遠い地域(例えば東京)に緊急地震速報を鳴らすべきではない。「狼少年」のような逆効果があり得るから。
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月14日
これ、たしかにごもっともです。それにしても緊急地震速報なりっぱなしだったようですね。熊本では。夜はぜんぜん寝れない人もたくさんいたとか。ちょうど週末だったのが唯一の救いでしょうか。ゆっくりできる方はゆっくりして週明けからの仕事に備えてほしいものです。
スマホの利用に関してはインフラの整備と同じと考えるべき
テレビ報道によると、熊本で携帯は繋ぎにくいおうだ。
首都圏直下地震があればもっと大変だろうナ。— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月14日
もはやスマホは生活必需品ですよね。ガス、電気、水道、スマホです。今回は無線LANの無料提供や充電サービスがいち早くなされて注目されましたよね。企業と行政の連携がキモです。
10年間に1度ぐらいM7地震は日本のどこかで発生
だいたい、10年間に1度ぐらにM6.5-M7内陸地震(直下地震)は日本どこかで発生する。今晩の熊本地震はその1例だろう。
残念ながら、どこが危ないか、いつ発生するか、正確な予知も長期的予測もできない。
日本は地震国であり、いつでもどこでも有り得る。備えるしかない。
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月14日
これ、地震学の観点でいうと「日本」という括りって全然意味がないらしいです。それはそうですよね。人が勝手に地面、海面の上に線を引いて「ここからは日本」ってやってるだけなんですから。「もし、日本の国土というものさしを地震学のなかにとりいれたら、そのなかでの発生率はだいたい10年間に1度ぐらいってかんじなんじゃない?」くらいな感じなんでしょうね。本当の専門家からしたら。専門家が追求しているのは「環太平洋造山帯での各プレート同士の影響」とか、そういうレベルなんでしょう。行政は関係ありません。
地震後言って・・・?
20時58分に関東でM3.6地震。某出鱈目有料地震予言家は、「地震後言」をするのか?
(興味深くない。もういい加減にしろ、と言うしかない。)
— Robert Geller (@rjgeller) 2016年4月14日
こんな話もあるんですね。ゲラーすごいです。「いい加減にしろ」と言っちゃってます。笑
値上げされる前のご購入をおすすめします!ほうれい線に「珠肌のうみつ」
おわり
記事引用元:https://twitter.com