イースター島、モアイ像の向いている向きがみんな同じ方向で、春分の日の日没の方向だってこと、お伝えしましたよね。
実は世界遺産の中でもいろいろと春分の日にからむおもしろい情報があるんです。そのなかでもとくにピラミッド。
今回はエジプトのみならず、メキシコのピラミッドについてもご紹介しちゃいます。
どういうこと?実はピラミッドは8面体?
エジプトにはギザの3大ピラミッドがあります。この3大はマツコは紹介しません。世界的に認知されている「3大」ですよね。
その3つのうちのひとつがピラミッド建築の頂点、世界最大規模のクフ王のピラミッドですね。
このクフ王のピラミッド、当時は14世紀にリンカン大聖堂の中央塔が建てられるまでは世界で最も高い建築物だったというのだから、エジプト人のクラフトマンシップには脱帽です。
さて、このクフ王のピラミッドが8面体であるということは、どのように判明したのでしょうか。
それは、第二次世界大戦前のことでした。
とある国の空軍が空からピラミッドを撮影したんですね。すると、なんということでしょう。
うつしたピラミッドの写真の南面が、ちょうど中央で割れているように見えたんです。光と影の効果ですね。
そして、それが偶然、秋分の日だったんです。
春分の日と秋分の日は太陽が真東から昇り真西へ沈むという意味ではいっしょです。
あとからもっと調べたところ、四面とも同じように割れているように見えたということだったんです。
学術的な視点ではどのように説明されている?
つまりピラミッドの四面にそれぞれテッペンから垂直に線が引かれているように見えるんです。
内折です。
つまり各面が内側に少しだけ窪んでるんですね。
これに関しては世界中の学識者が今もいたるところで論戦を繰り返しています。
とある構造工学技術者が
「4面そろって内折しているなんて不自然だ。構造物の側面に2方向から力が加わり、直角にへこむなんてありえない。」
と事実自体を否定すれば、権威あるエジプト考古学者は
「へこみは確かにある。だが意図的なものではなく、偶然の産物だ。」
と主張します。かと思えば、とある建築家は
「これは建築家の意図だ。偶然の産物で屈折したのならば内部に亀裂があるはずだ。でもないじゃないか。」
と反論します。
不思議ですけどなんだかワクワクしますね。これは世界7不思議のひとつであるピラミッドの、大きな魅力ですね。
わからないことって、まさにミステリーです。
メキシコでは大蛇があらわれるらしい
春分の日にピラミッドに起こることと言えばこちらのほうが学問的には有名みたいです。
それはメキシコのマヤ文明の産物、チチェン・イツァ遺跡。
このチチェン・イツァ遺跡にはマヤの最高神ククルカンを祀るピラミッド、エル・カスティーヨがあるんですね。
なんだかおいしそうな名前ですがスイーツじゃないですよ。
このピラミッドでは毎年春分の日と秋分の日だけ「ククルカンの降臨」という現象が起きるんです。
これは写真を見てもらえればイッパツです。
階段の側壁にピラミッドの影が浮かび上がり、階段の下の羽を持つ神の蛇、つまりククルカンの頭と合体し、巨大な蛇が姿を現すんですね。
下には泉があり、水を飲みに来たとされていたという説もあるそうですよ。
さて、いかがでしたか? どちらも方向を正確に計測していないと実現できないですよね。
なかなか粋なことをするもんですよね。